記事一覧

ブラックボーイ/ある幼少期の記録 上下巻(リチャード・ライト作 野崎孝訳 岩波文庫)

ファイル 65-1.jpg

再び読みながら何度も胸が塞がれる思いがした。
小説だが、著者リチャード・ライトの少年期の自伝に近いもので、アメリカ南部に黒人として生まれた著者が貧困と激しい人種差別の中で苦悩し葛藤し衝突し、日銭を稼ぎながら学び、やがて文学に自分の解放をみつけ北部へ旅立つまでを描いたもの。
少し前に白人女性の立場から南部の人種差別について書かれた"HELP"を取り上げたが、やはりというか当然だが、黒人の側から書かれた本書は遥かに重苦しく悲しい。
それにしても白人がもっている人種の優位感覚というのはいったい何なんだろう。
根拠なきその感覚が本当にわからない。ここまで、自分と違う人種を差別し蔑視し痛めつける白人の心の根にあるものが何なのか知りたい。(もちろん、すべての白人がそうだと言っているわけではない)
白人が黒人をまるで犬のように、動物のようにしか思っていない場面がいくつもあるのだが、それは狂気でありまるで白い悪魔だ。
その強烈な差別の中でプライドをなくし白人に卑屈になっていく大人を見て、歪んでいく主人公の黒人少年の心。宗教(教会)に逃げて死後の世界に幸せがあるとする親戚や友人に、生きているうちに幸せがなくてなにがキリストだと反発する彼。
共感すると同時にそこからの脱出への方法がなかなか見えないストーリーに読んでいて気持ちが重くなる。
食べるもの、着るもの・・・生活のすべてがあまりに貧しく、ひとつの光も見えないような毎日の中で次第に自分の道を見つけ出し、志をもって生きて行くこの主人公の強靭さに胸が打たれる。
最後にこう書かれている「人生は屈辱をなめずに生きられるはずのものであり、他人の人格はおかすべからざるものであり、人間は他人に面と向かっても恐怖や羞恥を感じる必要がなく、もしも地上の生活で幸運に恵まれたならば、この星の下でなめてきたあがきと苦しみをつぐなってくれる何らかの意味をかちとることができるかも知れないのだ・・・・・」
北部に向かっていく主人公の最後の言葉だ。
信じられない劣悪な環境で生きてきた黒人少年が、これからの不安の中それでもこういう気持ちを持って歩いていくその強さがとても美しい。

ブルーズはじめソウル、ジャズ、ファンクなど素晴らしい黒人音楽が生まれてきた後ろで、たくさんのこういう理不尽な、悲惨な差別と貧困が続いてきたことを知っておいてもいいと思う。
他にもたくさん素晴らしいアメリカ黒人文学があるので、またここに書いてみたい。

2012年7月21日 大阪Namba Hatch 10th Anniversary/Blues And Rock Freaks

ファイル 64-1.jpg

スケジュールにはすでに記載しているが、大阪で久しぶりに大きなブルーズ・コンサートが開催される。
かっては年に何回もブルーズのコンサートが行われていた関西だが、ブルーズ派が結集する大掛かりなコンサートはこのところなかった。僕たちブルーズ・ザ・ブッチャーはLeyonaさんとツアー途中ですが、久しぶりに「スウィンギング・バッパーズ」や房之助、勘太郎くんなんかとステージに立つのも楽しみにしている。それから何度かセッションをしたこともある女性のバリトン・サックス奏者ですごくファンキーなプレイをする浦朋恵さんのバンドも期待したい。アメリカからクリス・デュアーテも参加。一度も彼のライヴを観たことがないのでそれも楽しみだ。
7/21(土)大阪ナンバ・ハッチでThe Blues Is Alright!

これが好きニッポンの歌 /(株)音楽出版社

ファイル 63-1.jpg

ほとんど英語の歌しか歌っていない私になぜか「好きな日本語の歌を30曲挙げてもらえないか」という依頼が来た。依頼された編集の方は逆に英語のブルーズを歌っている私がどんな日本語の曲を選ぶのか興味があったようだ。
もちろん、好きな日本語の歌はたくさんありそれを30曲にしぼるのはなかなか大変な作業だったが、楽しい作業でもあった。

それで自分の幼少時からの記憶を辿って自分が好きな歌を想い出してみたのだが、中学1年のビートルズの出現以来、私は邦楽のレコードを買ったことがほとんどない。私が覚えている邦楽は他人からシングルやアルバムを借りたか貰ったか、町中やテレビ、ラジオで流れていたのを耳にしていたものだ。
やはり、英語でグルーヴのあるロックが好きで自分で買うのは洋楽ばかりだった。
そんな私なのに図々しく30曲を選ばさせてもらった。
やはり幼少期から中高生あたりに出会った歌のインパクトは強いものがあり、その後の日本語の歌の好き嫌いに大きく影響しているように思った。
また、英語の歌を日本語にして歌われたものも60年代にはたくさんあり、その影響も強く受けていると感じた。

ミュージシャン、評論家、ライター、プロデューサー、小説家・・・といろんな職種の100人が選んだ日本の歌の結果はなかなか意外な結末になっている。ひとりひとりのコメントも載せられている。
また、巻頭のきたやまおさむさんのインタビューには歌が広く大衆のものになっていく上において大切なことが語られている。

5月14日の発売ですので、すでに書店に置かれていると思います。興味のある方は御一読ください。

今朝、私が聴いているのは戦前のブルーズマン、サム・コリンズ。ジリジリというノイズの向こうから訴えかけるような歌声と素晴らしいスライド・ギターが聴こえてくる。作られた歌ではなく、生まれたままの、むき出しの、無垢なブルーズ。

「ヘルプ」(原題:The Help 著者:Kathryn Stockett 訳:栗原百代  集英社文庫 上下巻)

ファイル 62-1.jpg

先日(4/28)の大阪の「ブルーズ講座」でも来てくださった方にプレゼントに出した本です。映画化(邦題:ヘルプ 心がつなぐストーリー)もされてすでに公開されたのでご覧なった方もいるでしょう。
私はまだ映画は観ていないのですが、原作の本、上下巻を一気に読みました。

舞台は1960年代の南部ミシシッピー。作家志望の白人女性が自分を幼い時に育ててくれたヘルプ(黒人メイド)のことを想い出し、そこからずっと変わらない人種の差別に着目しヘルブたちの証言、告白を本に書き上げていくといったストーリー。
この小説でも書かれているが南部の白人上流階級の子供というのは、ほとんど黒人のメイドによって育てられる。白人の母親たちがパーティやお茶会に忙しいからだ。中には泣いている自分の子供をなだめる術さえ知らないで、メイドになんとかして・・と預けてしまう白人の母親もいる。そんな中で幼い白人の子供は実の母よりもメイドの方になついてしまうことも多い。当たり前のことだが、白人であろうが、黒人であろうが、幼い子供に人種の意識などない。それが中学、高校、大学と行くにつれて、親、学校、友人たちに根拠もない白人の優位の意識を自分の中に作られていく。
しかし、この小説の主人公は幼い頃に、いろんなことを教えながら自分の面倒をみてくれたメイドのことを懐かしく想い出し、そして南部でのいつまでもなくならない人種差別について考え始める。そして、メイドたちをインタビューしてそれを本にして世の中に人種差別について問題提起しょうとする。
しかし、60年代の南部はまだ黒人が白人と同席することさえ白人社会では許されない時代。
こういう本を書くこと自体に危険を伴うほど、差別主義者が横行している時代。
黒人のメイドたちもインタビューを受けることでメイドの仕事がなくなったり、白人にリンチを受けるのでは・・と最初ははばかるが、最後にはこの白人女性の強い思いに心を許して互いに本をつくることに向かっていく・・・。
あとは、読んでみてください。

60年代、公民権運動が盛り上がり、キング牧師やマルカムXが登場した時代の南部の様子が垣間みられる。黒人の側から書けばまた違うニュアンスになることもたくさんあると思うが、それでも60年代のアメリカの人種差別の様子について知る事がたくさんある本だ。ここからアフリカン・アメリカンの文学に入り込む人もいるのではないかと思う。
そして、こういう人種差別の話は、読む自分自身の中へ差別意識の有無を問う事になる。それがかなり大切なことだと思う。
とても興味深く、構成やストーリーの流れもよくてあっと言う間に2巻を読んでしまった。映画も観てみたい。
そして、最近またリチャード・ライトの「ブラック・ボーイ」を読み直している。
2012年 5月8日 記

4月20日六本木ビルボード Bobby Rush

ファイル 61-1.jpg

楽しいショーだった。ボビー・ラッシュはもう76才!少し脂っ気は抜けた感じはするが、それでもサービス満点のエンターテナーぶりは健在だった。ビッグ・ファットなダンサーのお姉さんたちがいたら、もっと脂っ気はあったかも知れない。やっぱりボビー・ラッシュのライヴにはあのダンサーたちがいないとね。でも、そのファンク・テイストのショー的部分が少なかった分、ブルーズ・サイドがたくさん聴けたのかも知れない。
バック・ミュージシャンは3ピースだったけどフツーに良かった。誰が、何が格別というわけではなかったが、ボビーのショーを表現するのにいいメンバーだったと思う。印象に残ったのは、ボビーのハーモニカの音がすごく良かったこと。ハーモニカもテクニックがどうのこうのではなく、ツボを得たところでさっと入って、さっと引く、ダラダラ吹かないで少しだけでその魅力を出せるのはやはり年季が入っている。押しては引く。引いては押す。
弾き語りのコーナーでは彼の根幹にあるブルーズを感じさせてくれたし、ブルーズがファンクに通じていく道も見せてくれた。
歌ネタはセクシーというか、エッチ・ネタも多いのだが、イヤな感じが少しもしないのは彼の人間的な優しさや、愛がその端々に見えるからだろう。
終わってからも、客席にいた全員と握手して回って楽屋に去って行った。楽屋入り口付近にいた私は楽屋に入る寸前の彼の顔が少し疲れていると思ったが、「素晴らしいショーでしたよ」と言うとにっこり笑って握手をしてくれた。
"The Blues Movie Project"の映画"The Road To Memphis"でそのチトリン・サーキットを何十年も回り続ける心境をちらっと吐露していた彼だが、
日本のチトリン・サーキットを回り続けている私にとってはシンパシーを抱く、偉大なミュージシャンである。まだまだがんばってもらいたい。
黒にラメとビーズのキラキラが入った衣装で登場した時、あの映画のメンフィスの派手な仕立て屋で「お似合いですよ」と、言われて衣装を買っていたボビー・ラッシュのことを想い出して笑った。
本当に楽しい、いいショーだった。またの来日を!次回はお尻の大きなお姉さんダンサーをたくさん連れてね。

スリーピー・ジョンの×から38年、大内くんの×ブルース

ファイル 60-1.jpg

コージー大内くんは、ライトニン・ホプキンスのギター・スタイルを使い九州弁でブルーズを歌う人としてつとに有名だ。
その大内くんから新譜「×(ばってん)ブルース」を送っていただいた。
ギター・スタイルだけでなく間の取り方、歌い方、音質もライトニンに似ている。というより限りなくライトニンに近い。
だから、私のようなブルーズ・フリーク、ライトニン・フリークには堪らない。
しかし、日本語、つまり九州弁の歌詞は私には限りなくわからない。英語よりもわからないという不思議さ。歌詞カードには九州弁の横に標準語訳が書いてあるものもあるくらいだ。そして、彼の九州弁がまたライトニンのブルーズに合うという不思議さ。

大分県日田市の出身という彼のこのアルバムには、生まれ育った故郷とそこに生きる人たちへの想いが深く根ざしいる。
その歌に彼が育った場所の風景が見えたり、人物が見えたりすると私の頭にも自分の故郷での日々が浮かんでくる。
ライトニン・スタイルだけでなく、フォーク的な曲もあるがやはり私にとってインパクトがあるのはライトニン・スタイル。
また、バンドで録音されたものより弾き語りでの曲の方が彼ならではのムードがあって断然いい。
私などには絶対できない彼の世界とスタイルがあるのが素晴らしい。

×(バツ)のサインを残した盲目のスリーピー・ジョン・エステスの来日から38年。再び×を見るとは思わなかった。
とても貴重な存在であり、これから大内くんがどうなっていくのか楽しみです。
でも、ライトニンのようにあんまりがんばらないでヘビでもつかまえながら、ギャンブルやりながらプラプラやって欲しい。

最後に・・・・今度ライトニンのギター、教えてください。

アルバム発売、おめでとう!

祝!LeyonaのNew Discが本日3/28リリース!

ファイル 59-1.jpgファイル 59-2.jpg

Leyona Vocalist Selection × New Mini Album 「you’ve got a friend / GO GO POWER」2枚組CD+ボーナスDVD付が本日リリースされました。おめでとう!Leyona!
我blues.the-butcher-590213とコラボした5曲入りアルバム"GO GO POWER"がリリースされて本当にうれしいです。夏にツアーやりますよ!
詳しくはこちら→http://leyona.info/

千葉船橋「月」の野口靖恵さんからのメッセージ

ファイル 58-1.jpgファイル 58-2.jpg

この3月で店を閉じることになった千葉船橋「月」のママである野口靖恵さんから最後のメッセージが届いたので記載します。
本当に残念ですが、またどこかで会えると思います。そして、靖恵さんにとってこれからの日々が楽しく、幸せな毎日であることを願ってます。
ありがとうございました。

以下、メッセージです。

《『月』に関わってくれた全ての皆様へ》
『月』を好きでいてくれて
『月』に通ってくれて
『月』を知ってくれて
『月』に触れてくれて
『月』のことを話してくれて
『月』でご飯を食べてくれて
『月』で飲んでくれて
『月』で演奏してくれて
『月』で音楽を聞いてくれて
『月』で喧嘩してくれて 
『月』でいろんな人たちと出会ってくれて
『月』で語り合ってくれて
『月』で飲んだくれて寝てくれて
『月』で働いてくれて
『月』で遊んでくれて
『月』で感動してくれて
『月』で泣いてくれて
『月』を楽しんでくれて
『月』を愛してくれて
本当に本当に心から感謝しています。本当にお世話になりました。約16年間本当にありがとうございました!『月』で出会ってくれた皆さんが永遠に続いていく様に、形は無くなりますが『月』もずっと皆さんの心に続いてくれることを願って…
2012年3月 無国籍料理 月 HOUSE OF BLUES 代表 野口靖恵

Obama Sings Sweet Home Chicago

数日前のTVニュースでオバマ大統領が"Sweet Home Chicago"を歌っている映像が流れたので、you tubeで検索してみたら出てきました。
"Red White & Blues - A White House Performance"という催しをホワイト・ハウスでやった時の映像で、以下豪華出演者です。
B.B.キング、バディ・ガイ、ジェフ・ベック、 ミック・ジャガー、シメキア・コープランド、ウォーレン・ヘインズ、デレク・トラックス、 スーザン・テデスキ、ゲイリー・クラーク、ジェフ+ミック シメキア+ゲイリー・クラーク、ケブ・モ、トロボーン・ショーティ 
B.B.キングとバディ・ガイの元気そうな様子が見れてよかったなぁというのと同時に、えらい至近距離でB.Bを見られるオバマが羨ましい限りでした。

B.Bは近年ずっと椅子に座って弾いてますが、ギターの音色は変わらず素晴らしいです。好々爺っていう感じでした。

赤いシャツに黒のジャケットに赤い靴といういでたちのミックは相変わらずやたら元気で、えらくはしゃいでいる様子でした。パーティ大好きなんですね、いまも。そういえば「スーパーヘヴィ」はどうなったんたんや。あれやるんか、やらんのか。ミックの映像時間が長いんですが、ミックはストーンズ以外で出てくるとなんかカッコよくないんよね。キースは他でもカッコええんやけどね。なんででしょう?

ジェフ・ベックはクールにプレイしていました。ギターの音色もいいし、ギタープレイは超一流でよかったんですが、ただ、歌わないのがね、この人・・・私にとってはちとつまらないです。

デレク・トラックスは変わらず上手いのですが、どうも私はこの人が昔から好きになれません。相性というやつでしようか。来日公演も行ったのですが「楽しくなかった、でもギターうまい」の記憶しかありません。ジェフ・ベックはクールですがこの人はクールではなく、なんかギターに感情の発露を感じられない私です。私の感性が欠落しているのでしょう、たぶん。でも、ギター上手いですよ。たぶん、家でもずっとギター弾いているタイプですね。

そのデレクの嫁さんのスーザン・テデスキが亡きエタ・ジェイムズの "I'd Rather Go Blind"を歌ってましたが、これは聴いていてしんどいのですぐに飛ばしました。この曲はエタをずっと聴いている者にとっては大切な曲なのに、スーザンさんの歌は白人のブルーズ好きのアマチュア・シンガーのような感じになっていて、他の曲にした方がよかったのに・・・スーザンさん。途中で映る聴いているオバマ夫妻の顔も「なんだかなぁ・・・」という感じでした。

バディはすっかりクリーンヘッドになり、院政をやった白河法皇のようなルックスになってました。元気でしたねぇ。ブルーズ法皇となって裏からブルーズ界を操るつもりでしょうか。(借金の取り立て屋さんでもああいう感じの方がいらっしゃいます)いいバンド(いつもバンドがねぇ・・)連れてもう一度日本に来て欲しい。

ケブ・モさんはますますブルーズ度がなかったですねぇ。ドブロ弾いてるんだけど・・・。なんでしょうか、右から左へ、或は左から右へムーディのように流れていってしまうようなひっかかりのない、ダシの取れてないお吸い物みたいな感じでした。元々、企画でブルーズやってそれが売れちゃった人ですから、いまやってるようなことがやりたいことなのかも知れません。

ゲイリー・クラークJr.はジミヘン+ブルーズ+ロックみたいなイケイケ・タイプの、いまどきの若い人に多い感じですが、この映像でシメキア・コープランドとやっているのなんかすごくいいです。ブルーズの曲になると「イナタイ」感じが出てきてそこは私好みです。ルックスもいいしね。カッコいいし、もっと売れて行くでしょう。

さて、そのシメキア、ずっとこの人に期待しているんですが、どかーん!と行かないですね。歯がゆいシンガーです。この映像なんか観ているとやはりすごくいいです。プロデュース次第で次世代のブルーズを背負う力量がはっきり感じられるんですが・・・。もっとブレイクしてブルーズの女王になってくれるとブルーズのシーンも変わっていくのでしょうが。

・・・・と、まあ自分のことは棚に上げて、朝からブツブツ言いながら見たyou tubeでした。

最後に全員の合同演奏となり、バディが「大統領、あなた歌えるよね!歌えるよね!」とMCして、ミックがマイク渡すとちょっとだけオバマが"Sweet Home Chicago"を歌います。日本の政治家でブルーズ歌える人いないよなぁ・・・。そうだ、房之助が政治家になればいいのか・・、あいつが首相になって官邸に呼んでくれてパーティやればなぁ、楽しいのに。まあ、日本は崩壊するだろうけど。
では、以下をご覧あれ。
http://www.youtube.com/watch?v=SQNK_i1pJNY&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=o00MoH8Jbgo&feature=related

「近藤房之助、オーティス・ラッシュを歌う」

ファイル 56-1.jpg

房之助とはかれこれ40年近いつきあいになる。
悪いこともいいことも(いいことはしてないか・・・)して、ああだこうだ、なんだかんだ言いながら長い時間を一緒に過ごしてきた朋友だ。
私にとっては面白い奴で、くだらないことを言いながら一緒に酒を飲む相手としてのランクはかなり高い。そういう時は滅多に音楽の話はしない。何を話しているかって?それは言えない。
まあ、果てしなくくだらないことだ。
でも、一度房之助がやっている下北沢の「STOMP」でお客がずっと来ないで、ふたりで飲んでいる時にあれやこれやレコードを引っぱり出して聴いていた時のことだ。
オーティス・レディングのモンタレーのライヴを聴いて、ふたりで盛り上がったあとにO.V.ライトの来日盤を聴いた。それを聞き終わったあと、あまりのO.V.の凄さに気を抜き取られたようにふたりともなってしまい、「これ聴いちゃうと、この後聴くものがなくなるなぁ・・・」と房之助が言った。同感だ。魂をわしづかみにされたような、そんな気分だった。
それからしばらく経ってから「ラッシュ聴こう、ラッシュ」と私が言って、コブラのラッシュを聴いたのを覚えている。そしたら、今度はラッシュに気を抜き取られたしまったのだが・・・。

その房之助にとって若い頃、O.V.と同じくらい魂をしっかりつかまれたのがオーティス・ラッシュ。
オーティス・ラッシュは彼のブルーズの、彼の音楽の根幹となっているものだ。
たぶん、オーティス・ラッシュのブルーズにある内省的なところが彼は好きなんだと思う。
その割には自分の生活には内省的なところがなく、同じようなバカなことを何回もする奴だが・・・まあ、それはオレも言えないか。
とにかくラッシュをこよなく愛し、ラッシュのブルーズを日本でいちばん表現できる房之助にラッシュの曲を歌ってもらいたくて、今回のblues.the-butcher-590213+近藤房之助のライヴはタイトルを"I Can't Quit You Baby"とした。ラッシュをたくさん歌ってもらう。
是非、来週月曜日(2/27)元住吉POWRES2へ!!!