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2007年 1月4&5日
  明けましておめでとうございます。今年もよろしくおねがいします。
「怒濤のブルーズパワー・ファースト・レコーディング!!」
恐らく日本新記録ではないだろうか?プロ・ミュージシャンのスタジオ・レコーディングで1日に13曲録音というのは。まあ、ライブ・レコーディングなら1日13曲というのはあるけど。今回予定では2日間で12曲だった。だから1日6曲だろうと踏んでいた。
それが昼の2時から録音が始まり終わった夜12時までの10時間(途中に夕食タイムが1時間くらいあったから実際は9時間)で13曲。まあ私も浅野、沼澤両君もテイクを何度も重ねるのは嫌いな方だから、なるべくテイク1で決めたいという気持ちはありましたがね。つまり1曲に1時間かかっていないことになる。2日予定の録音が1日でほぼ終わったので翌日はもうトラックダウンとなった。なんというリーズナブルなレコーディングだ!なんというレコード会社想いのバンドだ!世の中には1日に1、2曲しか歌入れをしないという優雅なシンガーもたくさんいるというのに、私は歌もギターも同時録音、いわゆる「せぇ〜の」で録る一発録音で1日13曲だ。歌詞を間違えてはいけないとか音程とか喉の調子とかいろいろ気になることを抱えつつ、しかもギターのフル・アルバム録音は今回が初めてでの一発録音だ。いくら厚顔無恥、我田引水、無知蒙昧な私とは言え少しはナ−ヴァスになるところだ。普通なら「だいじょうぶですか?」とか「もう1回やりますか?」とか「ちょっと休憩しますか?」とか、少しはメンバー、スタッフの気づかいがあるはずだ。が、何の気づかいもないまま1曲録音してプレイバックを聴くと「いいですねぇ」「ハイ!OK! 」「はい次!」と録音はスタスタと進んでいく。「ほんとこんなギターでええんかな・・」という私にバンマス浅野は「ばっちりですよ!」だけ。「ほんまかいな?」と疑心暗鬼な私のつぶやきなど聞き入れる風もなく、沼澤君は「さあ、次は何やりましょうか」。さすがに終盤になってエンジニアの省二郎(渡辺)さんが「ホトケさん、喉は大丈夫ですか?」と聞いてくれたが、すでにその頃には持参した酒で私はほろ酔い状態で「ああ、大丈夫、大丈夫」と『酒の力借りモード』に入っていた。また沼澤君が「ホトケさん、飲めば飲むほど(演奏が)よくなりますねぇ」なんて言うものだから、「そうかなぁ・・・」と調子にのってぐびぐび飲んでしまった。それで気がついたら13曲でした。というわけで(どういうわけだ?)すごく楽しいレコーディングだった。とても自由な気持ちでやれたことは音を聴いてもらえればわかると思います。
結局収録するのは12曲になったのですが、今回のアルバムの充実度は録音数日後の沼澤君からのこのメールが表していると思うー「こりゃずっとくり返し聴いていられますね。めちゃかっこいいのが出来ている!ベースがいないとは思えない凄まじさ!」。
バンマス浅野君も同様に「何回もリピートして聴いていますが、飽きませんね。ハウンドドッグ・テイラ−を超えましたね!」と言っておられます。私は自分が録音したものをあまり聴かないんですが今回は聴く度に思わず笑みがこぼれる感じです。
はっきり言ってちょっとこんなかっこいいアルバムはない!これは「いままであるようでなかったアルバム」です。最後にたったひとりゲストで参加してくれたKOTEZ君のブルーズハープも強力でした。ありがとう!では、4月のリリースを楽しみに待ってください。
とりあえず明日1/11高円寺JIROKICHIでのライブにみなさん押し寄せてください。レコーディングでさらにパワーアップしたブルーズパワーが聴けます。それから前回販売した VeeJay/BluesPower Tシャツがもう少しありますので早い者勝ちですよ。
2006年 年末雑記
  今年使った「ブルーズカレンダー」も最後の一枚になった。最後はリロイ・カーの「刑務所でクリスマス」(Christmas In Jail)だ。いったいどんなブルーズなんだろう?聴いたことがない。「また、ムショに入っちゃったよぉ〜♪サンタさぁ〜ん、プレゼントは要らないからここから出してくれぇ〜♪」というような歌か?やっぱり、ブルーズのクリスマスソング決定版と言えばチャールズ・ブラウンの「メリークリスマス・ベイビー」だろう。私も12月期間限定ブルーズとして毎年歌っているが、ダウンホームないい曲だ。しかし、実生活ではクリスマス・パーティもないし忘年会もない。御歳暮も来ないし贈らないし、ボーナスもないし、年末のカウントダウン(いい年の大人たちが秒読みをして大袈裟に喜ぶ光景を見るたびにアホみたいや・・と思ってしまうひねくれ者の私です)コンサートのお誘いもないので、クリスマスだ師走だと言われても実感がない。たったひとつ例年どおり「年末ジャンボ宝くじ」を買ったのが唯一の年末の行事か。「3億当たったらどうしょう・・・」と、妄想癖の私は当選発表が近づく大晦日に向かって脳みそが5倍くらいに膨らむ。そして、年が明けると近くの神社に参拝に出かけ「無病息災、家内安全、大願成就・・・」などと、遠慮なくたくさん願い事をすることになる。信心もないくせに・・・。
ああそうだ、新年早々ブルーズパワーのレコーディングがあるので、それが無事に済むようにお願いしとかないと・・・ついでに100万枚くらい売れて、ギターマガジンの表紙になって・・いや向こうのローリングストーン誌の表紙もお願いしとくか!

今年もライブとツアーに明け暮れた一年だったが、「疲れるなぁ」「しんどいなぁ」と言いつつも、病気もせずにツアーでいろんな街へ行って酒飲んでちょっと旨いもの食って好きなブルーズを歌えたのだから幸せな1年だった。年を重ねる度に、余計だと思うことには手を出さず、生きていくスタイルもどんどんシンプル化している。早く言えば、メシ食って、歌って、飲んで(これも酒量はかなり減った)、風呂入って、寝る。これだけだ。死ぬ間際までそれができればそれがいちばんだ。それでもやはり嫌なことや不安なことは人並みにある。でも、それは大したことじゃない。歌い続けることが出来て、私が感じるブルーズをライブに足を運んでくれる方々にも感じてもらい、機会があればそれを音として残していければ他のことは私にとって大したことじゃない。いまの世の中はみなさんも感じていると思うがあまりいい状態ではなく、閉塞感がどんどん強まっている気がする。
朝テレビをつけて流されているニュースを見ていても、これから始まる一日に気持ちが暗くなることが多い。 T. ボーン・ウォーカーのブルーズ "Mean Old World"にあるようにひとりで生きていくには世の中はせちがなくて、つらいところだ。ひとりは嫌だから愛する人を求めてもその人が自分を愛してくれるとは限らない。なかなか思うようにはならない。生きていくのはなかなか大変だという歌だ。でも、最後にいつの日か誰もが土の中に眠るのさ・・とある。そう、いつかはそうなるのだからそんなにあせって自分で命を断つことはない・・・・と私は思う。また、たくさんを望んでもそう簡単にたくさんは手に入らないのが世の中だ。ひとつを得るとひとつを失うと私は思っている。たくさん手に掴むとそのうち手からこぼれ落ちる。そして、自分にとって一番大切だったものも落としてしまう羽目になる。ならば最初から自分の一番大切なものだけを絶対に離さないでしっかり握りしめていた方がいい。それが私にとっては音楽であり、ブルーズだ。今年は終わりになってロバート・ジュニア・ロックウッド、ルース・ブラウン、ジェイムズ・ブラウンと立て続けに亡くなった。ヴェルベット・ヴォイスのルー・ロウルズ、鋼鉄のソウル・ヴォイスのウィルソン・ピケット、素晴らしいキーボード・プレイヤーでありシンガー・ソング・ライターだったビリー・プレストンも今年亡くなった。 いまやソウルファンクの定番となっている"Groove Me"を歌ったキング・フロイド、ブルーズハープのサム・マイヤーズ、私の大好きな"IKnow"を歌ったニューオリンズのバーバラ・ジョージ・・・も。自分の好きだったミュージシャンが次々と天国へ行ってしまうのもつらいが、一緒にプレイをしたベースの青木智仁君が若くして亡くなったのはショックだった。先日もサム・ムーアの来日公演でサムが"Comeon,Come Over"を歌った時に、青木君のソロ・アルバムにその歌で参加したことを思い出してしまった。よく言われることだがやっぱり「生きててなんぼ」だと思う。みなさんもお元気で!よいお年をお迎えください。来年の春にはブルーズパワーのファースト・アルバムを発表できると思います。では、また。
11/15(水)〜11/22(水) 今年最後の東海、関西ツアー
  11/15〜11/22は今年最後の東海、関西ツアーだった。
11/15名古屋TOKUZOと11/21京都拾得、11/22神戸ウインターランドはThe Blues Powerでのライブだった。いつも来てくださる皆さん、今年は本当にありがとうございました。皆さんの熱い応援もあってブル−ズパワーは来年の初レコーディングまで漕ぎつけました。私個人は30数年前に初めてブルーズを録音した初心に戻って、ストレートにそしてパワフルにレコーディングに取り組みたいと思っています。そして今回のレコーディングが私にとって初めてのフル・アルバム・ギター録音となります。56才になった男の初めてのギター録音です。楽しみにしてください。そして、おじさんたち!
何かを始めるのに年は関係ありません。何かを始めるのに遅すぎることはありません。
私は来年も新しいことに取り組みたいと思っています。それは何か?って・・・・楽しみにしてください。
東海、関西のみなさん、また来年会いましょう。春にはアルバムをお届けします。私達にとってもみなさんにとってもいい春になるといいですね。
11/16大阪IVY、11/17和歌山OLDTIME、11/18奈良ビバリーヒルズはレフティのギターの名手、森俊樹君とDUOの三日間だった。関西では森君とのDUOが今年も多かったが、まだ聴いていない人は来年は是非一度森君の見事なギターを聴きに来てください。
音色も素晴らしく、ブルーズ色の中にカントリー・タッチもあり日本ではちょっと他にいないタイプのギタリストです。
いつも演奏後にセンスのいいロックを流してくれるIVYのマスター、それからもう何年もずっと私達を呼んでライブをやってくれて演奏後のウィスキーを傾けながらの時間も楽しいOLDTIMEのマスター、そしてお父さんの跡をついで店を守っている奈良ビハリーヒルズの若いマスター、みなさん今年もありがとうございました。奈良ビバリーヒルズで対バンだった「Shake Down」のみなさん、また曲を増やしてセッションしましょう。サックスのハマちゃん、腰の入ったええ音してましたよ。Nobbyさん、身体を大切に!次回はもっとバリバリ弾いてください。
11/20岐阜SALT122はいつもの渡辺こうじ君たちとのセッション。もう何回になるのかな・・・かなりこなれてきてリハーサルが少ししかできなかったけどいい感じだった。
それからマスターのケイスケ君、結婚おめでとう!!婚姻届の保証人が私とこうじ君でも幸せになれることを証明してください。「スプーン一杯のダイヤより、スプーン一杯の愛」を大切に!!
11/9(木)高円寺Jirokichi
  The Blues Power(永井“ホトケ”隆vo&g,浅野祥之g,沼澤尚dr)Guest:中條卓(bass)
超1流沼澤君から「シアター・ブルック」のベースの中條君がブルーズをすごく好きらしいという情報を得て、「永井“ホトケ”隆ブルーズ新党」に勧誘する目的もあり今回初めてのお手合わせとなった。話が進むうちに中條君はウッドベースもやるというので、それは是非持ってきて貰おうということで1部はウッド、2部はエレキとなった。
1部の最初に私が歌った"Lost&Lookin'"はサム・クックがアルバム"NightBeat"で歌っている曲で、どうしてもウッドベ−スとふたりっきりでやりたかった念願の曲だった。
ウッドベースということで1部は比較的ジャージーなムードとなったが、2部はどっか〜ん!でした。それにしても中條君は当日のリハーサルだけだったのに実に的確にプレイしてくれました。余計なことをしない、ストレートでシンプルなベースで歌いやすかった・・またやりましょう!ところで中條君って占い師に見えませんか?私も他人のことは言えませんが、ベース持たずに街歩いていたらちょっと何者?っていう感じですよね。私には歌舞伎町あたりの路上で「ロック占い」とかやってるインチキ臭い占い師に見えるのですが・・。もちろん、全然当らない占い師ですよ。まあ、写真見てください。そう言えば、昔、作家で占いみたいなこともやっていた五味康祐っていう人のムードなんですよ、中條君。まあ五味康祐氏はかなりHだったけどね。こんなことばっか言ってると、折角出会った数少ない素晴らしいブル−ス・ベーシストに逃げられるかも知れない。ちなみに占いの本で自分のところを読むと必ず「ひとこと多くて失敗する」と出ている私です。
11/5(日)福生ブルースフェスティバル
  11月とは思えない暖かいというより暑い陽射しの中、福生駅すぐ前の西友の駐車場で「福生ブルースフェスティバル」は行われた。私が着いた時にはすでにコンサートが始まっていて駅のプラットホームにまでKOTEZの元気な声が聴こえていた。久しぶりに会ったミュージシャンがたくさんいた。ドラムでこの日司会もやっていたマーティ・ブレイシーとは3年振りくらいだったし、一緒にステージに上がった長見順ちゃんとも久しぶりだった。手作りのコンサートらしくなごんだムードで第一回目の福生ブルースフェスは無事成功に終った。
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