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5/14(日)石巻 La Strada
  仙台から石巻に向う車中には私が持参したジミ・ヘンドリックスのアルバム"BLUES"が流れ、時間が経ってもその錆びれていないサウンドの新鮮さに一同驚き、感心。
「石巻は漁港だから魚旨いんでしょうね」「そうですね、石巻に着いたら寿司でも食べましょうか」と、車の中で加藤さんと話していた。するともうすぐ石巻というところで「お腹減った」と沼澤君。出た!沼澤君の「お腹減った」。沼澤君はほんとによくお腹が減る。小学生のようにお腹が減る。まあ、ドラマーで身体使っているということもあるが、私だって汗かいて歌ってギター弾いている。めちゃ興奮もする。でも、沼澤君ほど腹は減らない。その「お腹減った」に浅野君も同調する。そこで加藤さんが今日のライヴハウスの方に電話してみると寿司屋さんが開店するにはまだ時間が早すぎるとのこと。そこでリハーサル終ってから寿司屋に行くことにして、途中にあった大きなスーパーで何か少し食べるものを買おうということになった。私は果物の盛り合わせの小パックとバナナにした。ところがレジのところで沼澤君に会い、ふと彼の買物を見るとパン、飲み物、バナナと一緒にパック詰めの「お寿司」を2パックも!買っている。だから、あとで寿司食べに行こうって言ってるのに・・という私の言葉をせせら笑うように、車中で喜々としてパックの寿司をつまむ沼澤君。これでリハ後の寿司はなしだな・・・。
「La Strada」は北上川が海に注ぐ少し手前の川沿いのやや裏淋しいビルの中にある。
しかし、なぜか店の看板がない。その理由を聞くと「うちはライヴハウスじゃないんだよね。イベント場だから場所知ってる人しか来ないから看板いらないんですよ」とのこと。なんか納得できるようなできないような理由だが、それ以上追求しても・・と思いなんとなく納得したふりをした。川の向いには地元出身の漫画家石森章太郎氏の漫画館というのがあり、リハ終ってひとりで行ってみたが入ったらドラエモンのグッズがたくさんあって興醒めした。ドラエモンは藤子不二男やろ??まあ「仮面ライダー」のフィギュアもあったが、私は入るなり懐かしい「怪傑ハリマオ」や「サイボーグ009」「佐武と市捕物控」なんかに会えるものだと思っていたのに、一番に目についたのがドラエモンだった。
演奏前のSEは沼澤君持参のライトニン・ホプキンスの"Mojo Hand"!!「モジョ・ハンドを手に入れに、オレはルイジアナへ行くんだ・・・」ああかっこいい!ライトニン。ライブは予想通り(?)、私の前あたりにオヤジたちが散在しラフないいノリになった。ロバート・Jr・ロックウッドのインスト"Steady Groove"から始めて、2部後半全開!アンコール2曲、"Crying Time"で締めました。最近は若い女性客が私の前には来ないで、オヤジたちが来ることになんとなく達観してきた。いやこういうのは諦観というのか。しかしそうして楽観していいのか、この状況。演奏後、マスター和田さん(私とほぼ同年代。なかなかのキャラクターしてますこのひと)にもう今日は食べれないと思っていたお寿司を出していただいた。美味しかった。残ったお客さんとスタッフの方としばし談笑。もう見慣れましたが、ここでも浅野、沼澤両部長は寡黙にバクバク寿司食べてました。別れの挨拶をして店から出るとなんとも風情のある港町の夜の灯が月の下に点在していた。一瞬、ハウリン・ウルフの"Moanin' in the moonlight"が頭の奥で聴こえたような・・。チンドン屋さんをやっているというミキサーの方が最後まで車を見送って下さった。お疲れさまでした。いい音でしたよ、ありがとう。再びジミ・ヘンを聴きながら仙台へ。12時半、仙台のホテル着。即ベッドに横たわる。夜遊びなし、節制、節制。うがいに睡眠。ああ飲みたいなぁ、酒。
5/13(土)山形 Frank Lloyd Wright
  The Blues Power 初の東北ツアー〜The Blues Power To The People〜
The Blues Power (永井“ホトケ”隆vo&g 浅野祥之g 沼澤尚dr)

いよいよBP(ブルーズ・パワー)初の東北ツアーの始まりだ。そして、私にとってはスーパー・ハードな9連チャンライヴ(途中で私だけ一度東京へ戻り再び秋田で合流し、そしてこのBPのツアー終了翌日再びJirokichiでのライヴ)の始まりでもある。
不安だ。かって14連チャンというツアーをやったことがあるが、それはもう20年以上昔の話。現在、体調と声がキープできるか不安だ。まあ、酒宴を節制するしかないか・・しかし楽しいツアーでそれができるか?とりあえずビタミン剤、のど薬、うがい薬、睡眠誘発剤、鎮痛剤、かぜ薬、鼻炎薬、トローチ、うこん、やずや、やずやの香酢(?)などを袋にどっさり詰めてきた。
東京発13:08のつばさ117号にブラジル帰りのタカチャン(沼澤尚)と乗り込み(バンマス浅野祥之はモクモクの喫煙車だ)、ブラジルの話を聞いたり最近の音楽の話をしているうちに3時間が過ぎ山形に到着。駅には今回このツアーを仕切り、ツアー・マネージャーをしてくれることになった仙台のライヴハウス"ENN"の加藤さんが待っていてくれた。がたいのしっかりした、落ち着いた誠実そうな人だ。私より年上かと思ったら年下だった。ムダ口を叩かず貫禄もある。ムダ口が多い私とは正反対だ・・寡黙な男になりたい。健さんのような・・。
ポツポツと降る雨の中、まず「Frank Lloyd Wright」に向いリハーサル。「オレ、山形に来たことあるかなぁ・・・」と言ってたら、店のママの柘植さんが「31年前に県民会館にウェストロードで来てますよ。私、そのコンサートのスタッフしてましたから」と教えてくれた。31年前か、記憶の奥底が澱んでいてとても思い出すのは無理だ。ところがライヴ終了後、打ち上げにいた方から「ホトケさん、20年くらい前にロバート・クレイと一緒に山形へ来ましたよね」と言われた。20年前にも来てるんだ、オレ。
「ああ、ロバート・クレイね。一緒にツアーしたなぁ」と、それは何となく思い出すことができたが、どこでライヴやったのか、どんなライヴだったのか、メンバーは誰だったのか・・まるで思い出せない。リハ終了後、旨いと評判の「蕎麦屋」へ。このツアーが東北グルメ旅になるだろう予兆がすでにこの蕎麦屋から始まっていた。ざる2枚にニシンを別注文の沼澤君はすでにグルメ臨戦体制に入っていた。
東京や大阪からも駆けつけてくれた方もいてライブはいいノリだった。自然とお客さんと私達が一体になっていくヴァイブレーションが感じられた。ライブハウスはこちらからもお客さんの姿や顔がよく見える。お客さんのいいグルーヴは私達の演奏のテンションを上げ、いい演奏に繋がる一番の要素だ。一緒に歌ってくれたり、踊ってくれたらもうグイグイ行きますよ、BPは。アンコールで「ひっこむな」コールが起ったのはおもろかった。ステージからひっこまないでずっと演奏しろといううれしいコールですが、あのコールは私の長い芸歴の中でもはじめての経験だった。みなさんも使ってください。「ひっこむな!ひっこむな!ひっこむな!」です。「ひっこんで!」と言われたらおしまいだけど。
打ち上げではママの山菜料理を堪能しました。ほんとに美味しかった。ありがとうございました。また、「山形ブルース研究会」の方々も来ていて、私は初対面でしたがそのブルースに対する熱意に打たれ会員になってしまいました。会報送ってください。
「山形ブルース研究会」のブログはこちらです
http://blog.livedoor.jp/blues66yamagata/

この日のライヴ・メニューは以下。
1st.Stage
1.Blues After Hours 2.Dimples 3.Just Want A Little Bit 4.I Can't Quit You
Baby 5.Ain't No Body's Businss 6.You Belong To Me 7.Lucille
2nd.Stage
1.Steady Groove 2.Steady Rollin Man 3.Big Leg Woman 4.Dust My Broom 5.First
Time I Met The Blues 6.Shake A Hand 7.Come On 8.Got My Mojo Workin'
encore:1.Tuttie Fruttie 2.The Blues Is Alright
5/5(土)「そしてゴールデン・ウィークは過ぎゆく・・地味にひたすら地味に」
  夕方、近所を散歩していたら風の肌触りと匂いにニューオリンズを思い出した。暑い午後からサァーッと涼しくなっていく夕暮れのジャズ・フェスの会場を歩いて帰った日々が蘇ってきた。美しい夕暮れの空下、マグノリアスの花や緑が風に揺れるのを見ながらバスを待っていたあの時間。胸にはその日に観た素晴らしいグラディス・ナイトやレイ・チャールズやオールマン・ブラザーズやチャカ・カーンの音楽が熱く残っていた。ジュニア・ウェルズを最後に観たのもジャズ・フェスだった。げっそりと痩せていたが、ブルーズマンとして誇り高い立派なブルーズ・ライヴだった。たくさんの優れたゴスペル・グループ、シンガ−に圧倒され、名も知らないジャズ・プレイヤーにも感動した。ああ、今頃ニューオリンズ・ジャズ・フェスティバルの時期やなぁ・・・・と、とぼとぼと歩いて家に帰ってきた。
今更見ても虚しいかも知れないと思いつつ、ニューオリンズ・ジャズ・フェスティバルのサイト(悲しいかなお気に入りにちゃんと入れてある)を訪ねてみた。初日5/28からなんとボブ・ディランが出てるやん。ず〜と昔、武道館で観たことがあったなぁ。いまもう一度ディラン観たい。おっ!その後にトクター・ジョンが出てる。
翌5/29はまず観なあかんのはエタ・ジェイムズやな。もういくつになったやんやろ。アルバムは比較的コンスタントに出してるから元気なんやろう。ジャズ・ステージではハービー・ハンコック。地元勢はスヌークス・イーグリン、ギャラクティックが出てる。観たいなぁ。そして翌30日、おお!山岸のパパ・グロウズ・ファンクや。バンマス、おでぶのジョン・グロウ(別名ダルマ)は元気やろか?チョット面白そうなのがアレン・トゥーサンのゲストでエルビス・コステロが出ている。その後にブルース・スプリングスティーン!!。スプリングスティーンは一度もライヴ観たことないんよなぁ。おお!それと同じ時間にちがうステージでミ−タ−ズやってるやん。これ悩むなぁ、どっちへ行くか・・(行ってないんやから悩むことはないんやけど)。ウルフマンやジョン・ムーニーも出てる。元気なんやろなぁ。5/5、今日はリトル・フィートが出てる。マルシア・ボールやマーヴァ・ライトも。5/6はオールマン・ブラザーズのギター、ウォーレン・ヘインズが自分のバンドで出てる。どんな音出してるんやろ。その後にロバート・ランドルフか、ゴンゴンやな。おっと違うステージでオハイオ・プレイヤーズ?!いまのオハイオ・プレイヤーズってどんなん?最終日5/7のメイン・ステージのACURA ステージはきっついなぁ・・・昼の12時40分から山岸のワイルド・マグノリアスや。それからアーマ・トーマス、ポール・サイモンにファッツ・ドミノと続く。もう体力勝負やな。ジャズ・ステージではエリス・マルサリスのバンドにルー・タバキンがゲストか。ニコラス・ペイトンがその後に出てる。他のステージでアイヴァン・ネヴィルの名前も見える。えっ?ライオネル・リッチーが出てるわ・・・あの"Hello〜"の鼻の下の長〜いおっさんな・・・・・とスケジュール表を見て今年も行けなかった虚しさに落ち込む私でした。ニューヨークも行きたいし、パリにもモロッコにも行きたいなぁ。てな感じで私の地味なゴールデン・ウィークはもう半分終った。
「ニューオリンズ・ジャズ・ヘリテェイジ・コンサートのサイトを御覧になりたい方はここにhttp://www.nojazzfest.com/
5/4(木)下北沢 北沢タウンホール「高次脳機能センターwith」支援コンサート
  出演:鮎川&HOTOKE バンド(鮎川誠g&vo、永井“ホトケ”隆vo&g、小堀正b、岡地曙裕dr、KOTEZ harp)、KOTEZ&YANCY 他
世田谷ボランティア協会の植田さんから今回のコンサートのお話をいただいてから数カ月、何度かライブにも来ていただき打ち合わせをして今日の運びとなった。正直なところチケットが完売して、立ち見が出るほどのたくさんの皆さんに来ていただきほっとした。ハンディを背負った方々に微力ながら私達バンドもお役に立ててほんとに嬉しい思いです。ライブはシーナも駆けつけてくれて盛り上がりました。また、こういう企画がある時はどんな形であれ、みなさんと参加したいと思います。来てくださったすべてみなさん、本当にありがとうございました。ひとりひとり御挨拶できませんでしたが、スタッフのみなさん、お疲れさまでした。鮎川君はじめ小堀、岡地、KOTEZお疲れさまでした!
4/29(土)水戸内原 TWO-FIVE
  永井”ホトケ”隆&上村秀右  共演:リアル・ブルーズ・バンド
TWO-FIVEでのライヴはこれで2回目だが、今回も私達の演奏の前にブルーズバンドが出てくれた。リアル・ブルースバンドというそのバンドは最近地方で見かけなくなった100%ブルーズのバンドだった。ジミー・ロジャースの「シカゴ・バウンド」なんかをカバーするバンドを観たのは本当に久しぶりだ。センスはいいから、もう少し元気よくプレイすればもっと良くなると思うのだが、どうでしょう。あまりゆっくり話できなかったけど、いつかまた会いましょう!その時は一緒にプレイしましょう。
TWO-FIVEは内原のイーオンにある大きな楽器屋さんで、連休の初日ということもありお客さんがたくさん来ていたが、エレキピアノ売り場にやってくる子供が次から次と「ねこふんじゃった」を弾くのには笑った。あの曲は私が小学生の頃からピアノを習っている子供が弾く定番曲だったが、いまでも継承されているのか・・・と小さな驚きだった。そして、ぶらぶらしているとギターをじっと見つめる中年男たちが目についた。最近また「オヤジ・ギター・ブーム」が来ているらしいが、中年オヤジたちは「試奏させてくれ」と店員さんに言いにくいのか、ただじ〜いっとギターを見つめている人が多い。その後ろ姿がなんともブルースだ。私は「ギターは友達」だと思っている。上手くなくてもギターを抱えてひとりで弾くだけで、とてもいいものです。いまは安くてもいいギターがたくさんあるから気軽に買って楽しんでください。
TWO-FIVEなら石井君か加藤君を指名していただければ、優しく丁寧にギターの説明をしてくれますよ。
また、6月か7月にTWO-FIVEでブルーズパラダイスのライブやりますから近辺の方々来てください。いつもTWO-FIVEでチケット売ってますからお店に行ってみてスケジュールなど聞いてください。
帰り秀の車で真夜中の常磐道を走りながら買ったばかりのデイブ・ギルモアの久しぶりのソロ・アルバム"On An Island"を大きな音で聴いた。自分の部屋で聴いてもいまいちピンと来なかったが、「真夜中、ハイウェイ、大音量」というシチュエーションがよかったのか、私も秀もしばし無言になった。いま、これを書いているのは昼の3時、カサンドラ・ウィルソンの新譜"thunderbird"を聴いている・・・この人も夜の人かなぁ・・・。
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