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4/23(日)高崎 De Foret
  永井”ホトケ”隆vo&g&上村秀右g 共演:ホリケン・バンド
高崎でのライヴは鳥塚君の友達の池田君というこれまたお医者さんにお世話してもらっている。会場のDe Foretに楽屋がないので、今回はキャンピング・カーを楽屋代わりに用意してもらった。このキャンピング・カーが実にいい。アメリカではウィリー・ネルソンやJ.J.ケールなんかがキャンピング・カーで移動してツアーをやっている。これがあれば移動の退屈な時間をギターを弾いて歌っていられる。練習にもなる。景色のいいところで車を泊めてゆっくり眺めることもできる。各地のうまいものを買って中で料理もできる。OFFの日にさぁっーと温泉に行くこともできる。6人寝れるという。しかも普通免許でOKだ。「ブルース・キャンピング・カー」・・欲しい。このキャンピング・カーだけでも何百万するのに、実はこの車の持ち主S君はギターを百何十本ももっているギター・コレクターだという。とくにアコースティックのマーティンのギターを80本以上もっており、エレキもそしてアンプもヴィンテージのいいものを持っているらしい。それを聞いてすぐに「一本ください」と、S君に言ってみたが、にっこり笑われるだけで「いいですよ」はなかった。まあ、あるわけないけど一応言ってみました。ちなみに彼はすべてオーダー・メイドの自分の名前入りのギターももっているそうです。S君ぐらいになると私なんかがギブソンの335やマディ・ウォーターズ・モデルを悩みに悩んで買って喜んでいるような段階ではなく、ネットなどで気に入ったものを見つけるとサッと買うそうだ。でも、ハードケースにずっと入れているギターもたくさんあるそうで、そういう手にして弾いてもらえないギターたちは可哀想ではないかと貧乏症の私は思う。B.B.キングのギターがルシールと名付けられているようにギターはそのシェイプからよく女性に喩えられる。やっぱり、女性はしっかり抱きしめてあげないと・・・と私はひがみ根性まじりにS君に言っておいた。そして、そのコレクションの話を秀と私はただただ呆れ、溜め息をつくばかりだった。
ステ−ジはこの店のマスターでもあるホリケンさんのトリオがおしゃれな曲を40分ほど演奏した後に、私と秀のデュオがアーシーなブルーズを1時間少しやり、最後にホリケンさんとセッションした。ステージでストーンズの来日公演の聴衆の年令層が高かった話をしたが、この日のお客さんの年令層もかなり高かった。そのみなさんに暖かく迎えていただき感謝です。演奏後はホリケンさんやお店のスタッフの方々、池田君、鳥塚君、S君(マーティン1本でも要らなくなったら連絡くださぁ〜い)たちと楽しい酒宴を過ごした。どうもありがとう!翌日はひとりきれいな高崎の街をぶらぶらしながら帰途に着きました。
4/22(土)寄居 幸庵
  永井”ホトケ”隆vo&g&上村秀右g 共演:LOVE BONE
秩父の山々はいくつもの異なる緑に彩られて生き生きとしていた。夏に向うにつれてどんどんと緑が濃くなっていくのだが、濃さのちがう緑が重なり合うこの季節が私はいちばん好きだ。緑はきれいだし、空気は澄んでる。東武線最終駅の寄居に降り立つと、1時間ほど前の池袋でのせかせかした喧噪が信じられないくらい一挙にダウンホームな気持ちになる。いつも迎えに来てくれている「鍋奉行」こと志村君がこの日も駅で待っていてくれた。歩いてでもそんなに遠くない距離に「幸庵」はある。久しぶりに会った幸庵ママもいつもどおり元気でなりより。この寄居でライブを開いてくれているLOVE BONEの鳥ちゃんこと鳥塚君とはもう20年近いつき合いになる。寄居で歯医者さんを開業している鳥ちゃんは趣味で音楽もやっているが、地元活性化の運動や地域の美化なども積極的にやっている心優しい紳士だ。また、映画や本のことでは私と話が合ういい友達だ。難点と言えばせっかちな私よりせっかちな所となかなか減量が進まないところか・・。しかし、減量が進まない理由は奥さんの料理が上手くて次から次と旨いものがテーブルに出てくることにもある。でも、タバコだけはやめましょう、鳥ゃん。
鳥ちゃんのLOVE BONEが40分ほど演奏した後、私と秀が1時間半ほどやった。幸庵は店の自然な音の響きがよくてやりやすい。お客さんも暖かい。演奏後に「今日が結婚記念日なんです。いい演奏でとてもいい夜で記念になりました」と言われた御夫婦がおられて、「結婚して何年なんですか?」と聞いたら「30年」だそうで、30年の年輪が感じられるゆったりしたほんとにいいムードの御夫婦だった。これからもずっと御幸せに!そして、鳥ちゃん御夫婦も、いつもありがとう!
4/20(木)自慢!My Lovely Stationery
  前々から文房具が大好きだとこのHPでも書いて来たが、実は縁あって「アルジョウィギンス・ファインペーパー」という素晴らしいステーショナリー・ペーパーの会社の方に私の名前入りのプライベートな便箋、封筒、名刺の3点を作っていただいた。あまりの素晴らしさにここに「自慢」したいので写真入りで掲載します。完全に「自慢」です。
実は昨年「アルジョウィギンス・ファインペーパー」社のマーケット・マネージャーの大内容美さんから同社のイベント参加を依頼された。と言っても、私はいつも通りただ演奏し、歌い、少し喋っただけで大したこともしなかったのですが。その打ち合わせの時だったか、文房具が大好きでいつか自分のネーム入りのペーパーを持つことが夢だと私が話したら、大内さんがあっさり「じゃ、それうちで作りましょう!」と言って下さった。そんな世界的な会社に世間の端っこをかろうじて歩いている私のような者のプライベートなステーショナリーを作っていただくなんて・・・と思っていたら、とうとう先日その3点セットが完成!あっと言う間に夢が実現した。
ここで少し「アルジョウィギンス・ファインペーパー社」について話すると、パリに本部のあるこの会社はデザイナーの方々や紙を使う仕事をされる人たちの間ではつとに有名な会社で、今回私のステーショナリーに使われた「コンケラー」という用紙はみなさんもどこかで見たことがあるかも知れません。有名ホテルやショップ、企業などがステーショナリーに使っているものです。高級文具を扱っている文具店にも大抵置いてあり、私も昔から知っていたし時折購入してました。最初、イギリスで1888年(ブルーズがアメリカで発生した頃だなぁ)に作られた伝統のあるものです。
私の3点セットは「アルジョウィギンス・ファインペーパー」社の上品な輝きのあるペーパーに、グラフィック・デザイン業界で数々の受賞もされている有名な塚本明彦さん(図案倶楽部)にデザインしていただき、それを王友社という優れた印刷会社さんに印刷していただいた。私のような者にまったく過分な、素晴らしいものを作っていただいた。また、完成したこれらのペーパーを頂くのに贈呈式のような食事会と飲み会まで用意してもらって、もうホントに申し訳ない限りです。
写真を御覧いただくとわかるように、まず光沢のある銀色の箱(これだけでも素晴らしい)を開けると、透かしの薄い赤い紙があり、それをゆっくりとめくるとまず封筒が現れる。上下にある封筒の真中にギターの写真のついた部分があるが、これは運ぶ時に封筒が動かないようにするためのストッパーのようなもので写真のギターは以前塚本さんが撮った私のギブソン335だ。そんなところにひとつだけ私のギターの写真が使われているのが粋だ。そして、その封筒を取り除くと便箋が下から現れる。使われているすべての紙は一見白に見えるが、手にとって見ると光沢がありそれが薄い銀に見えるという手の込んだ洒落たものだ。それぞれ使いやすい厚さですべすべとした手触りが気持ちいい。また、塚本さんがデザインしてくれた♪と名前の組み合わせも素晴らしい。ロゴも好きだが、気に入ったのは「仏」の字がやや斜めに傾いていたところだ。この傾きがなんとも「ホッと」した気持ちにさせてくれる。お忙しいのに塚本さんには他にもいくつかデザインしていただき、その中から選ばせてもらった。
アルジョウィギンス・ファインペーパーの皆様、大内さん、塚本さん、王友社さん、そして大内さんを紹介してくださった藤倉さん、心から感謝ています。ありがとうございました!
ちょっと使うのがもったいないくらい素晴らしく優れたもので、こうなるとペンもひとついいものを購入しないといけない。いや、それより字が上手くならないとなぁ・・・。こんなにいいレターセットで字が下手ではいかん。通信教育のペン習字でもやるかと本気で考えている。小学校の習字の時間にもっと真面目にやってればよかった・・・ふざけて「月光仮面」とか「七色仮面」なんて習字するんじゃなかった。
それにしても、一生もんやなぁ。若い頃ならこれでラブ・レター書きまくるんやけどなぁ・・。使う時は書き損ねるとあかんからまず下書きやな。とりあえず汚れるとあかんから棚の上に保管するか・・。いや、この箱よりもうひと回り大きな箱を用意してそこへ入れるか。う〜ん、それは貧乏くさいか・・・。想いは千千に乱れ、3点セットを前に嬉しさにぼーっとしている私である。さて、誰に手紙を書こうか。
4/15(土)高円寺Jirokichi
  The Blues Power(永井“ホトケ”隆vo&g,浅野祥之g,沼澤尚dr)
春になったのに少し肌寒い夜、たくさん集まっていただきありがとうございます。
今回は久々に松原君なしのベースレスでワイルドなステージとなりました。ベースがいないとサウンドが淋しくなってしまうので私もブッチャーも音量を上げるのですが、まずそれだけですでに興奮症の私の脳にアドレナリンがふつふつと湧いてきます。しかし、ベースがいないと私の運動量が多くなり1ステージ目から汗ダクダクになりました。これから夏に向って暑くなるというのに不安だなぁ。今回は前回お約束したMidnight Rambler他、ロバートJr.ロックウッドの2曲の新曲と新たな可能性を広げようと気合い入れました。疲れていないわけではないのですが、何故かもっともっとやりたい気持ちになるブルーズパワーです。そう言えば演奏後、楽屋に戻るといつも沼澤君がこう言うのです-「ああ、いいバンドだなぁ〜ブルーズパワー!」と。私も同感です。みなさんにいつもあれはなんという曲ですか?という質問やメールをいただくので、今日は演奏曲目と曲についての若干の解説を書いてみましたので読んでみてください。わからないことがあったらいつでも書込んでください。わかることなら出来る限りお答えします。
1st.Stage
1.Steady Groove(instrumental)
2.Dimples
3.I Can't Quit You,Baby
4.Walkin' Blues
5.One Way Out
6.First Time I Met The Blues
7.You Belong To Me
2nd Stage
1.Steady Rollin' Man
2.Baby What You Want Me To Do
3.Midnight Rambler
4.Lucille
5.Long Distance Call
6.Shake A Hand
7.Come On
8.Mojo Workin'
encore
1.Hoochie Coochie Man
2.Tuttie Fruttie
3.Crying Time

(以下、各曲の軽い解説です)
1st.Stage
1.Steady Groove
ロバート・ジュニア・ロックウッドの有名なアルバムで、ブルーズに入門するには聴かなければならない必聴盤の中の1枚!"Steady Rollin' Man"(Delmark)に収録されている。バックは"エイシズ"(ルイス・マイヤーズ/guitar,デイヴ・マイヤーズ/bass,フレッド・ビロウ/dr)と言い、みんな熟練したミュージシャンたちで74年に初来日した時はこのアルバムのメンバーでした。そのライヴ盤も出ていますので探してみてください。
最初聴くとフツーのブルーズをフツーに演っているように聴こえますが、実はなかなか業師たちで特に主役のロックウッドとルイスの2つのギターの絡み合いは奥深いものがあります。バンドでブルーズをやる人たちの教科書のような素晴らしいアルバムです。現在、沼澤、浅野両君ともこのアルバムにハマっております。
91才になったロックウッドはいまも健在!ちなみに昔メンフィスで若き日のB.B.キングにギターの手ほどきをしたことのあるロックウッドですが、その時の印象をこう言ってます-「B.B.はリズムが悪かったなぁ・・・」。あのB.Bでさえそうであり、最初から上手いヤツはいないっていうことですわ。さあ、練習しょ!っと。
2.Dimples
ジョン・リー・フッカーの50年代の曲でディンプルズとは「エクボ」の意味です。エクボのある女が好きになったという他愛ない歌です。まあ、私はコワモテ顔なのにエクボある浅野君が好きですが、ハイ。この曲は60年代ブリティッシュ・ブルーズ・ロック・バンドの「アニマルズ」「スペンサー・デイヴィス・グループ」そしてアメリカでは「オールマン・ブラザーズ」など多くのグループにカヴァーされたほど有名な曲です。「アニマルズ」のヴォーカリストはエリック・バードン、「スペンサ−・デイヴィス・グループ」はスティーヴ・ウィンウッド、そして「オールマン」はグレッグ・オールマンとそれぞれ素晴らしい歌手ですが、元祖ジョン・リ−・フッカーの醸し出すディープなムードは唯一無比。ジョン・リ−のベスト盤などは必ず収録されているので是非聴いてみてください。
3.I Can't Quit You,Baby"
これは現在病気療養中のシカゴのブルーズマン、オーティス・ラッシュがオリジナルです。たぶん不倫だと思うのですが、ドロドロに苦しんでいるのに好きになったその女と別れられない切ないスローブルーズです。ハードロックの”レッド・ツェッペリン”がファースト・アルバムでカヴァ−してます。ラッシュのオリジナルはP-Vine Recordからリリースの「アイ・キャント・クィット・ユー・ベイビー〜ザ・コブラ・セッションズ 1956−58」に収録されてます。
4.Walkin' Blues
偉大なブルーズマン、ロバート・ジョンソンのオリジナルですが、私が最初に聴いたのは白人ブルーズバンド”ポール・バターフィールド・ブルーズバンド”でした。当時、高校生だった私は中学から好きだったキュートでおませなK.Mさんに「このバンド、すごくいいよ」と勧められたのですが、当時はビートルズとストーンズに夢中でブルーズばかりやっているポールバターフィールドがあまりいいと思えませんでした。
でも、K.Mさんが好きだったので「うん、いいね」と嘘を言いました。その自分の言葉が大好きなビートルズを裏切っているように思えてブルーになりました。それから10年ほど私は自力で歩いてブルーズ、しかもオリジナルのロバート・ジョンソンにまで到達しました。ウォ−キング・ブル−ズでした。K.Mさんですか?あっさりフラれました。
5.One Way Out
これはサニーボーイ・ウィリアムスンの曲で、女の家に他の男が来てしまって2階に隠れたっきり家から出れなくなった歌です。こういうハチ合わせのブルーズとか間男のブルーズはたくさんあります。そういうヘヴィな状況をどこか笑い飛ばしているところがブルーズにはあり、そういうブルーズの一面も私は大好きです。オールマン・ブラザーズの素晴らしいカヴァーがフィルモアのライヴ盤に残ってます。サニーボーイは死ぬ前の日まで血へど吐きながらハーモニカを吹き、歌ったという真のブルーズマンです。
6.First Time I Met The Blues
元々はリトル・ブラザー・モンゴメリーというピアニストが歌ったブルーズだけど、私が最初に聴いてカヴァーしょうと思ったのはバディ・ガイのヴァージョン。ブルーズを擬人化した歌で「初めてブルーズに出会った時、オレは森の中を歩いていたんだ。するとブルーズはオレの家にやってきて、できる限りめちゃくちゃにしてしまった。
ずっとブルーズはオレの後をついてくるんだ。ブルーズ!頼むからオレを殺さないでくれよ・・」という内容。私とってはブルーズを歌い始めた頃に覚えた想い出の曲。
この歌の通りブルーズを知ってから私の人生はめちゃくちゃになりました、ハイ!
7.You Belong To Me
シカゴのブル−ズマン、マジック・サムが歌った曲。「君は僕のもの、僕は君のもの・・」というラブラブな内容。こういう歌もブルーズにはあります。

2nd Stage
1.Steady Rollin' Man
1ステージ目の1曲目のインストと同じロックウッドのアルバムに入っている表題曲ですが、オリジナルはロバート・ジョンソン。ロックウッドはそのロバート・ジョンソンの義理の息子(ロックウッドのお母さんはたくさんいたジョンソンの女性のひとり)で、唯ひとりジョンソンからギターの手ほどきを受けた人です。そのジョンソンの技に自ら学んだジャズ的な奏法を組み合わせ、しかもアーシーなブルーズの味わいも失わなかったところにロックウッドの偉大さがあります。
2.Baby What You Want Me To Do
「ユルい」ブル−ズの王者、ジミ−・リードさんの曲です。リードさんについてはこのHPのMy Feeling For The BluesのBlues100撰に書きましたのでそちらを参照してください。
"Yeah,Yeah,Yeah"のコーラスところ、みなさん大きな声で歌ってくださいね。それを歌うだけでもかなり解放されると思います。
3.Midnight Rambler
ストーンズ来日記念トリビュート・アルバム"Respect The Stones"に我ブルーズ・パワーでレコーディングした初めての曲。オリジナルはもちろんストーンズで"Let It Bleed"というアルバムに収録されています。たくさんあるストーンズの中で大好きなこの曲を、ブルーズパワーのメンバーで残すことができて本当に嬉しかった。しかも、私の生まれて初めてのエレキギター録音となりました。
この日のライヴで初めて生演奏しましたが、あまりにグルーヴが気持ち良くて最後ワン・コードのままなかなか終りませんでした!
4.Lucille
これは大、大、大好きなロックン・ローラー、リトル・リチャードの曲で、歌うと一挙に頭に血が上る興奮症の私にぴったりの曲です。ルシール、つまり女の子の名前ですが、好きなんだけどなかなかつれない彼女のことを歌った曲です。リトル・リチャードはライヴ映像などを見ると(写真でもわかりますが)、目がイってます・・・。しかも、ステージで衣装を脱ぎ、上半身裸ということも度々です。要するに「私を見て・・」という感じで、この手はみなさん御存知のクイーンのボーカルの方もそうでしたね。そうリトル・リチャードさんもホモセクシャルな方でした。かって私の知り合いだった六本木のゲイ(私のことをずっと好きだと言ってましたが)も「私を見て!」というヤツで完全に自意識過剰でした。でも、いい奴でした。
5.Long Distance Call
遠くにいる彼女にたまにはオレに電話してくれよ。オマエの声を聴くだけでオレの心配するこの気持ちが少しは楽になるのに・・・という遠距離恋愛の歌です。でも、最後に電話してみたら友達が出て「あんたの小屋で他のラバが暴れてるよ」と言う。
つまり、他の男があんたの家で彼女といちゃついてるという意味。このオチがやっぱブルーズです。オリジナルは私が最初に好きになったブル−ズマン、マディ・ウォーターズです。マディ自身もこの曲が好きだったようで初期の"The Best Of Muddy Waters"や"Fathers And Sons"など何度もレコーディングしています。NTTがコマーシャルにこの曲を使えばかっこいいと思うのですが・・もちろんブルーズパワーの演奏でね。
6.Shake A Hand
これは前出のルシールと同じリトル・リチャードの曲。スペシャルティ原盤の「ファビュラス・リトル・リチャード」に収録されています。これもテンション、血圧を上げるのにもってこいの曲。ライヴではみなさんもぐぐっとテンションを上げて是非コーラスに参加してください。で、私がギター・ソロで客席突入した時はシールドがひっかかるので各自、私が暴れやすいように私のシールドの整備を手伝うように!
7.Come On
前曲でテンションが上がったところで、強力なアップテンポ・ナンバーのこの曲。まあ、楽しくやろうぜ"Let The Good Times Roll"という内容ですが、この曲をやっていると頭の中が真っ白になる時があるのでヤバいです。でも、気持ちいいのでそのままイってもいいかなと思ってます。オリジナルはニューオリンズのアール・キング。
アール・キングは何度もライヴを見ましたが、もういまでも思い出すと泣けてくるぐらい最高でした。この曲はジミ・ヘンドリックスも「エレクトリック・レディ・ランド」でカヴァ−しています。
8.Mojo Workin'
ここまでで私はかなり興奮しているのに、バンマス浅野の選曲はこんなものでは許してくれず、この超アップ・テンポのMojoへと突入!Mojoとは「おまじない」のことで、他の女にはオレのまじないが効いて思うようになるのに、どうしてオマエにだけは効かないんだという歌詞。私もそういうおまじないがあれば欲しいです。ニューオリンズに行くとその手の怪し気なおまじないを売っていますが、川崎大師あたりにはありません。マディ・ウォーターズのオハコの曲でした。マディのニュ−ポ−トのライヴDVDを見るとマディがハープのジェイムズ・コットンと踊っている姿が見れます。
それはそれは幸せなシーンです。

アンコール
1.Hoochie Coochie Man
これもマディの曲ですが、フーチー・クーチー・マンとは幸運な星の下に生まれた強い男のことです。金ももってるし性的にも強いという意味で、昔マディがこの曲を歌うと黒人の女性客たちは目を輝かせて席を立ちキャーッと叫んだそうです。金ももってないし、性的にもちょっと・・な私ですが、今度、私が歌う時は女性の方々、キャーッと叫んでください。
2.Tuttie Fruttie
ほんとは前のHoochie Coochie Manでアンコールは終りだったのですが、興奮した私が勝手にもう一曲始めてしまいました。でも、浅野、沼澤両君ともキーを言っただけですぐに入ってくるところはさすがです。リトル・リチャードのR&Rをファンク・テイストにアレンジしてやってます。
3.Crying Time
みなさんの拍手が終らなかったので、もう一度出て再度アンコールしたこの曲。「君がドアを開けて出ていく時、また僕の泣く時が始まるんだ」というロスト・ラブ・ソング。原曲はカントリーのバック・オウエンスですが、私はレイ・チャールズでこの名曲を知りました。

最後に一言−来て下さった方々、ほんとにありがとうございます。私達が演奏するブルーズでみんなが解放され、踊り、歌い、笑い、飲んで騒いでくれるのが私達の喜びです。音楽は精神の解放のためにあります。それぞれ自分勝手に楽しんでください。
そして、嫌なことを少しでも忘れてください。いつもありがとう。また、ライブで会いましょう!
4/9(日)名残り花
  成城学園で「桜まつり」というのをやっているというので、友人と散歩がてら出かけてみた。ほんわかとしていい天気だ。近くの野川まで出ると、川べりの桜並木がまだ花をつけて遠くまで続いている。このところの雨や強風にもめげずまだこんなに花が残っているのに嬉しくなって、遠回りとわかっていたが川べり沿いに歩いてみた。よく見るともう緑の葉が出てきて葉桜になりかけているが、花びらはしっかりと枝にくっついている。足元には黄色いたんぽぽや名のわからない小さな花がぽつぽつと咲き、濃い桃色とうすい桃色とほとんど白に近い3種の桜が川べりを彩っている様子はまさに日本の春だ。幸せな、大切な、平和な春だ。
途中の橋を渡り成城方面に向う丘の裾あたりから立派な一軒家が続く。そして、きつい坂を息を切らしながら丘の上に出るとそこからは成城の高級住宅街が始まる。歩いている途中、「ああ、この日本家屋がいいなぁ」「でも、手入れが大変やろな」「こっちの家は植えてる木がバラバラで庭がいまいちやなぁ」「この塀のセンスが嫌やな」「おっ、ベンツが2台ある」「ここは2世帯住宅やな」「めちゃでっかいなぁ」「でも、造りはかなり古いなぁ」「固定資産税が大変やな」とか、お互い一生かかってもこんな家には住めない友達と私は勝手なことを言いながら成城の商店街まで辿りついた。
友達が買物するのにつき合ってブラブラして、桜まつりのメイン・ストリートに来たが意外と地味というか、成城らしくお上品というか、まあ期待したほどの活気がない。
商店街の人たちが出店を出し、一般の人たちがフリーマーケット風に路上でいろんなものを売っているだけのことでさして面白いものやハプニングがない。あったと言えば、たぶん北海道産だと思うが木彫りの熊の人形(あの鮭をくわえてるやつ)ではなく、木彫りの熊のお面があった。たぶん壁に掛けるのだと思うが、顔に被っても面白そうな品だった。そして、フェンダー・ギターのくたびれたソフト・ケースが売る気力が感じられないほどの路上の隅に置かれていて哀愁を誘った。成城だからか上品なおだんごやクッキー、アイスクリームは売っているが綿アメ、ゲソ焼き、りんご飴なんかはない。テキヤのおっさんみたいのもいない。その子分みたいなヤンキーくずれのにいちゃんやオネエチャンもいない。やっぱり祭りにはああいう人たちの出店がないとね。あんまり何もないつまらなさにマッサージ店がやっている路上マッサージ10分1000円というのにトライしたが、成城風なのかモミ方が上品で全然効かなかった。
マッサージのおっさんに「どうでした?」と聞かれたので「いやぁ楽になりました」と嘘を言った。金払ってるのにどうして「全然効かへんかったわ」と私は言えないのだろうと悲しくもありくやしくもあった。余計に疲れたので、駅前の甘味屋で休んで久しぶりにぜんざいを食べた。美味しかったが、成城らしく上品なぜんざいだった。
成城はきれいで静かでいい街なのでたまにこうして散歩には行くが、一生住む縁はないと思う。まあ宝くじでも当ったら話は変るが・・でも固定資産税、庭の手入れなど豪邸の維持ができなぁ。3時間ほどほとんど歩きっぱなしで疲れたが、あのきれいな名残り花を見ることができてよかった。そういえば、この間来日したローリング・ストーンズのチャ−リ−・ワッツはインタビューで日本で桜の花見がしたいと言ってたけど、見れたかな。花見をするチャ−リ−・ワッツ!いいねぇ。桜餅を食べるロン・ウッド・・升酒を飲むキース・・・焼き鳥を食うミック・・ウ〜ン・・また妄想癖が始まった。
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